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明日は明日の風が吹く Ver.2

尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店

ヘインズさんも知らない

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ヘインズさんも知らない

前回の記事でエアバッグの配線であるフレキシブルケーブルが切れて、それを修復した話を書きましたが、それからいくらも経たないうちに、前回切れてしまう直前と同じようなカタカタいう音がし始めたんですよ。
また切れてしまう予感がするので、早急に現状把握をしてみましょう。

しかしそんな内容、ヘインズのマニュアルにも書かれてない…


で、とりあえず前回と同じ手順を踏んでフレキシブルケーブルがどうなってるか見てみたわけです。
そしたら案の定、中で細かく折り返されたように重なってダマのようになっている。
すいません写真はありませんが想像してください。
折り返されて厚みが増した状態ですから、当然回転に抵抗も出ますし本来必要な長さも無くなっているわけです。

また伸ばして組み直したところで、同じ事を繰り返すのは目に見えています。
とにかく原因を探りましょう。

フレキシブルケーブルの経年による硬化も影響していると思いますが、それ以外に大きな原因がありそう。

キーになるのはやっぱりここかなあ?

このC型の白い部品。
これはハンドルの回転の1/2で回転するようになっていて、その動きでフレキシブルケーブルをうまいこと巻き取ったり伸ばしたりする仕組みなんですね。
このC型の赤矢印の切れ込み部の組み付け位置によっては、うまいこと行かなくなったりするのではないかと。
そう思ってYoutubeさんに聞いてみますと、自分と同じように切れたフレキシブルケーブルをハンダで繋いで組んでいる人が何人もいます。
これは持病なんですね。
ていうか、その動画を上げてる人のほとんどがロシアなんですけど…
メガーヌ2が古くなって安くなって、ロシアでいっぱい乗られるようになってるのかな?
それでこの時期に同じ不具合が多発しているとか…

まあそれは置いといて、その動画を見るとですね、黄矢印の大きめの穴を、トップ位置に持ってきて組んでるのが多いんですよ。
ですので私もそれに習って組んだんですが、それが間違い?
でも組めたし、これだけのことでそんなに変なことも起きなさそうなんですけどね。

じゃあもっとしっかり観察してみましょう。

で、C型を外すと、

こういう感じ。
黄矢印の内側のギアがハンドルと一緒に回転して、外側の固定ギアとの間にある赤矢印の小さいギアが動いて、それに連動してC型部品を動かすわけです。
で、その動きに問題があるのかもなあと思って、内側のギアを回してみたりしていたんですが、
そうするとどうも内側のギアに結構なガタがあるんですね。
それによって、小さいギアとの噛み合わせが時々飛んでしまっているような…

このガタつきは、元々そうなの?どうもそうじゃない気がするけど…
それともどこかで固定する仕組みがある?
かなと思って観察してみましたが、そんな仕組みもなさそう。
じゃあなんでガタつくの?


これはさっきの写真の、裏から見た状態。
とりあえず部品を全部外してクリーニングして、何かわかるか見てみます。
先ほどの内側のギアの部品は、この写真で言うと下からはめる形で、固定爪で引っかかる感じなんですが、その固定爪と、この写真の部品との間に結構な隙間があって、当然ガタガタなんですね。
でもこれは元々そう言う感じに見えます。

で、その内側のギアの部品を組んだら、今度はこの写真で言うと上からもう一つの円盤状の部品が組み付けられる形なんですね。
これも写真が無いので拾った画像ですいませんが、取り付けられるとこんな感じ。

で、思うのは、このディスク状の部品を取り付けることによって、ガタつきがなくなるのではないのかと予想するんですが、現状ガタガタなわけです。

で、思ったのが一個前の写真の赤矢印の小さい突起。9個が輪になって並んでるやつ。

これが悪いのか?
と思って突起の長さを測ってみますと、
なんと、長さがまばら。
よく見ると先端が削れたような感じがある。

はっはーん
この突起が経年の摩擦で削れていって、だんだんとガタが出るようになってきたわけか。
そのせいで表側のギアが飛ぶようになって、
そのせいでC型の部品がズレるなり固着するなりして、
そのせいでフレキシブルケーブルがたくれて、ついには無理な力がかかって切れると。

なるほど、そう言うことか。
「たくれる」って、方言じゃないよね?

しかしなんでこう言う設計したんでしょうね。
どう考えてもこんな小さい突起では簡単に削れるでしょう。
なんでリング状の突起にしなかったの?
こんな図面出したら、検図で絶対蹴らますわ。

では、原因がわかったところでどう対応するか。

さっきの小さい突起を補修したところで元の木阿弥だし、リング状に突起を作るのも、高さを正確に出すのは難しい。

で、今回の対策は、

矢印の部分にシムを入れて、内側のギアの固定爪とベース部との隙間を無くしてやりましょう。

小さい突起の内側の径が55mm。内側のギアの軸径が45.5mm。
なので、外径55mm、内径45.5mmのシムを作りましょう。
板厚は0.5mmぐらいかな?
材料は硬めの樹脂がいいでしょう。例えば100円のバインダーの表紙のような。厚過ぎか?

今回はちょうどいい材料が手元にありましたのでそれを使って作ります。

上の写真は既にシムを入れた状態です。拡大すると、

こんな感じ。
既にグリスを塗ってますので分かりにくいですが、矢印の幅分のリング状のシムを作って入れてます。

はい、これでガタつき全く無くなりました。
小さいギアを入れて動作を見ても、歯が飛ぶこともなさそうです。

では組んでいきます。

と、ここで、
最初に言ったC型部品の組み付け位置ですが、ロシア人に習ってやると、どうもちょっとフレキシブルケーブルが余ってしまって収まりが悪いんです。


フレキシブルケーブルは赤線のように巻くんですが、C型部品の位置がロシア案だとケーブルがダブつくんですよ。
なのでもっと右に回した位置にしないといけない。
ロシア案では大きい穴がトップに来るようにと言うことでしたが、試しにCの切り欠きが真下に来るように、大きい穴の左隣の小さい穴がトップに来るように組んでみました。

するとですね、フレキシブルケーブルの取り回しがちょうど良くなりました。
こっちが正解なんじゃないの?

では全部組みます。

で、組んでみると、矢印の位置の穴に、ちょうどC型部品の大きい穴が来てますよ。
ああ、これは運搬中の回り留めにロックピンが入る穴なんじゃないの?

なんか色々解決した気がしました。

とりあえずこれで様子見。

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