デジタルカメラが出始めた頃は、「カメラ」と言えばフィルムカメラで、デジタルカメラのことは「デジタルカメラ」と言っていました。
しかし、今はとうとう逆になってしまって、「カメラ」と言えばデジタルカメラのことを指して、フィルムカメラは「フィルムカメラ」と言わないと分かってもらえなくなってきました。
そういう背景もあってか、中古市場でのフィルムカメラは値がつかないような状態になってますね。
特にオートフォーカス以降のコンパクト機は修理が困難なこともあって、私自身手を付けていない状態です。
ですけどね、フィルムを気軽に使ってみたいという人にはすごく向いているんじゃないかと、ふと最近思うんです。
と言うことで、今回の修理依頼品はこちら。
やっぱり光学ファインダーに安心感がありますね。
このカメラはキヤノンの35mmオートフォーカスコンパクト機シリーズ、オートボーイの3機種目になります、オートボーイ2。
改めて見るとなかなかかっこいい。
今では中古で投げ売り状態ですが、発売当時の定価は42800円。
カメラって高かったんですね。
で、不具合箇所はといいますと、
どうも電源が不安定なんです。
スイッチが入ったり入らなかったり、途中で止まったり。
内部の回路が逝ってしまっているなら修理は諦めてもらうことにもなるのですが、とにかくできることをやってみましょう。
まぁ、一般的によくあるのは電池の接触不良です。
矢印の接点をしっかり磨いてやって、接点復活剤で拭いてみます。
かなり綺麗になったと思うので、電池を入れてみましょうか。
おお、スイッチのオンオフはちゃんといくようになりました。
シャッターを押せばちゃんと切れてます。
セルフタイマーも問題なし。
しかしセルフタイマ作動中は、なんもフィードバックが無いのね。
電子音もランプもなしで、10秒後に突然シャッターが切れます。
ま、いいけど。
露出もいいようですね。
明るい方に向ければちゃんと絞ってます。
手ブレ警告もファインダー内に表示されます。
オートフォーカスもインジケーターが動作してますので、きっと大丈夫でしょう。
フラッシュも、ポップアップさせればチャージして発光してます。
巻き上げも大丈夫そう。
巻き戻しも、
スイッチ入れれば動きますね。
あれ?
止まる。
巻き戻しが途中で止まってしまいますよ。
スイッチを触ったりしてるとまた動きますが、またすぐに止まります。
うーん、これはどこか故障してますね。
ではバラしてみましょうか。
と言うことでちょうど時間となりました。
続きはまた今度。
フィルムカメラが動かない時は、電池の接点を確認してみてください。
それだけで動くようになることは良くありますので。