NHKの朝ドラでマッサンが放送されてから、ウィスキーが人気になったような気がします。
私もウィスキーは好きだったんですが、人気に便乗してか、以前に比べると売られている種類が増えたようで、私もそれをいいことにウィスキーをより楽しむことができているというわけです。
と言うことで今回はモルトの話。
製造の時期によってはこれが厄介なんです。
このペンタックスMEもその例にもれず、裏蓋の周囲だけでなく、内部にも結構使われているんです。
しかしこれが経年劣化で朽ちてきまして、ファインダーの中に入ってきたりするわけです。
裏蓋の周囲や、ミラーが跳ね上がるところについているモルトであれば簡単に交換できますね。
しかし、問題は内部。
では軍艦部を開けてみましょう。
まずは巻き上げレバーを外しましょう。
矢印の化粧ネジを外しますが、これは逆ネジです。
そしたら、レバーやら、その下の部品やらを外しましょう。
全部外した状態。
次は巻き戻しノブ。
軸を固定して、矢印と反対に回します。つまり正ネジ。
その下のネジも外して、ASA設定ダイヤルを外します。
続いてスイッチ部を外しましょう。
黄矢印部と、180度反対側にももう一本マイナスのスクリューがありますので、これらを外して、スイッチを取ります。
するとその下に、赤矢印のプラスネジが見えます。
これは軍艦部カバーの締結ネジですので、これを外します。
ここと、
ここも。
合計4本を外します。
そしたらカバーはすんなり外れます。
で、まず問題のモルト。
基盤の押さえ用に貼られていますね。
この頃はこういうふうに、なんでもモルトを便利に使っていたんですが、それが今となってはアダとなっているわけです。
回路を傷つけないように慎重に。
そしたら次。
黄矢印の部分なんですよ。最大の問題は。
ここにモルトが山ほど使われています。
とりあえずピンセットで取れるものを取ります。
なんだか脳腫瘍の摘出手術みたいです。
ある程度取ったら、見えているプラスネジを外します。
基盤を慎重に持ち上げて、180度裏返して、残りのモルトを取りましょう。
もちろんボディー側に残っているものも綺麗に取り除きます。
古いモルトを取り除いて組み直した状態がこちら。
プリズムの横の矢印部に、ぽっかり穴が開いてます。
これではファインダーに光が入ってきたり、ホコリが入ってきたりしますので、
テープを貼って、穴を塞いでおきます。
それと、先ほどのプリズム部の基盤ですが、
押さえがないのもなんとなく心地良くないので、
カバー側にクッション付きのテープを貼っておきましょう。
はい、こちら、摘出した腫瘍。
でもまだ狭いところに色々あるんですよ。
こことか、
こことか、
こことか。
でもとりあえず悪さしないと思いますので、費用対効果を考えて、今回は手を付けずにおきましょう。
おそらく転移はないでしょうから。